83歳にして衝撃の世界デビューを飾った写真家ソール・ライター。彼が遺した日本関係の蔵書を通じ、どれほど日本文化に心を寄せていたかを知る展示会です。
森岡書店は、同時期に、渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホール ホールAで開催される展覧会「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」の関連企画の一環で渋谷ヒカリエ店として、ソール・ライターが所有していた日本関係の書籍を展示します。これらの蔵書は、ニューヨークのソール・ライター財団が管理しており、 今回、特別に出展の許可を得ることができました。蔵書を通して、ソール・ライターが、どれほど日本の文化に心を寄せていたかを知る機会にしたいと考えています。また、それにあわせて、ソール・ライター財団公認のニュープリント、井津由美子の写真、平松麻の絵画、小川紗季の和菓子を会場内で展示販売いたします。
森岡書店 |
「一冊の本を売る書店」がテーマの書店です。一冊の本から派生する展覧会を行いながらその本を販売しています。他に類例のない形態が評価され、2022年、ロンドンのCourier社が刊行した『The World’s Best Shops』に選出されました。店舗は銀座の1929年築のビル内にあります。
井津由美子×写真×ソール・ライター
井津由美子は、ソール・ライターと生前から親交がありました。NY・イーストヴィレッジのライターのアトリエを、他界した3週間後からフィルムにおさめ、以後、2019年まで断続的に撮影を続けました。彼が最も愛した場所のイメージ。今回は、そのなかから初公開を含め、これまであまり発表する機会のなかったモノクロプリントを展示販売いたします。
平松麻×絵画×ソール・ライター
平松麻は、今秋に、生誕100年を記念してThames & Hudson社から出版予定のソール・ライターのカタログレゾネ的書籍のため、彼の絵画について、すでに6000字に及ぶ論考を脱稿しています。その経験から得た見解をふまえ、また、蔵書の意図を解釈しつつ描いた絵画を展示販売いたします。そのなかには、この5月にNYの彼のアトリエに赴き、そこで描いた新作も含まれます。
小川紗季×和菓子×ソール・ライター
小川紗季は、ソール・ライターが所有していた『How to Wrap Five Eggs: Traditional Japanese Packaging』に着目しました。「この本を開いたとき、こんな風に包まれた日本の菓子に想いを馳せたかもしれない」という観点から、彼が愛した珈琲を練り込んだオリジナルの「珈琲どら焼き」を開発し、それを「竹皮」に包んで数量限定販売いたします。
公式ホームページ
主催:株式会社森岡書店、東急株式会社
協力:ソール・ライター財団、東急電鉄
企画協力:コンタクト、Bunkamura
会場構成:関根真理(関根真理一級建築士事務所)
グラフィックデザイン:橋詰冬樹+橋詰ひとみ(TOR DESIGN)
家具協力:佐々木啓輔(佐々木家具造形研究所)
制作進行:柳澤智子(柳に風)+清水洋平(清水屋商店)