シンガポールのデザインショップ「Supermama」が14年間をかけて、シンガポールのデザイナーと日本の職人たちのコラボレーションで生まれた作品の回顧展です。
「これは日本っぽいけど、どこか日本じゃない」。文化的な結びつきの触媒でもあるシンガポールのデザインショップ、Supermamaに足を踏み入れた人たちがよく口にする言葉です。多くの人がSupermama を訪れた際に、不思議と馴染みがあるのに明らかにユニークであるという感覚を得ます。
そこにある受賞歴のあるSupermamaのデザイン・コレクションの形、色、質感を超えた先の、デザイン、素材、文化の独特の融合が来店者へ響くのです。
Supermamaは、特に日本からの訪問者を含む、世界中からの来訪者にとって欠かせない場所となっています。
多くの人が引き寄せられるのは、商品の質だけでなく、それぞれの作品に織り込まれたストーリーにもあります。
Supermamaのユニークさは、恐らく「すべてのデザインされたオブジェクトはシンガポールでデザインされ、日本で丹念に作られてる」というベースにあります。
シンガポールのデザイン精神は本質的に多文化であり、文化、行動、ライフスタイルをタペストリーの様に反映しています。この多様性が、活気にあふれ、包括的で、限りなく革新的な、魔法のようなデザイン言語を生み出しているのです。一方、日本は工芸の極であり、ひとつの“コト”をも極め、仕上げるという哲学を体現しています。シンガポールの多文化的デザイン観と日本の一貫した職人技へのこだわりの融合が、一種の魔法を呼び起こし、奇妙に親しみのある新しい物質文化(マテリアル・カルチャー)を生み出すのです。
創業者のエドウィン・ロー(44歳)は、本展示に際し次のような言葉を寄せています:これは単なる展示会ではなく、14年に及ぶコラボレーション、イノベーション、文化的融合を祝う回顧展です。このショーケースは、今日のSupermamaを形造ったシンガポールのデザイナーと日本の職人たちの功績を称えるものです。多様な文化と類まれな職人技が交差するときに起こる魔法とは何か?を探る為の招待状なのです。