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金継ぎのワークショップ「欠け編」 レポート(2)

12月に行われた金継ぎのワークショップ「欠け編」の2回目、「仕上げ」を行いました。

 

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1回目のワークショップの終わりに、「仕上げ」に向けて宿題が出されました。

宿題は、錆(さび)という水練りした砥の粉と、漆を混ぜたものを何回も塗り重ねて

欠けた箇所を補正し、さらに漆を2回塗り重ねるところまで。

自宅での作業は、漆の硬化具合や錆づけの判断など、一人ではなかなか難しいため、

「仕上げ」までの期間に相談日を設け、d金継ぎ部がサポートしました。

今日がその成果を見せるときです。

 

 

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まずは、補修してきた欠け部分を、耐水ペーパーで研磨していきます。

 

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そして、仕上げの漆を塗ります。

 

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器は漆を乾かすために、濡れた新聞紙や布を入れて適度な湿度を作った段ボールや

衣装ケース、発砲スチロールなどに保管します。

 

乾かすこと1時間強。乾ききる直前のものに、銀消粉や金消粉を蒔きます。

この、蒔くタイミングが難しい。タイミングが早すぎると、粉が沈んでしまいます。

 

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真綿を丸くしたものに金消粉を付けて、ササッと塗りこみます。ポンポン叩いてはいけないそうです。

 

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講師の田代さんのお手本をじっくり観察します。
 

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金消粉を蒔いた器。その美しさにみなさんため息です。

器が“蒔き時”になった順に各自蒔いていきます。

 

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蒔き終えた器たち。これまでがんばってきた結果です。

 

仕上げの粉を蒔きましたが、すぐに使えるわけではありません。

まずは、3日間湿気のある箱に入れ、3週間常温で乾かします。

そして、ようやく使えるようになります。

受講生からは、「手間ひまかけて金継ぎをした器は、より愛着がわきました」との感想も。

 

「金継ぎ」と、最近ではよく耳にするようになりましたが、

恥ずかしながら、金継ぎの行程を知るまでは、衣服のほつれをちょっと直すように

漆をちょっと塗れば直るのだろうと思っていました。

まさかこんなに手間がかかり、時間もかかるなんて……。

壊れた器は修理できると分かることも大事ですし、

修理するには時間がかかると分かることも大事だと思いました。

私も修理した器を、今後も大切に使っていきたい。

そして、壊れた器は修理できることを伝えていきたいです。

 

 

d47 design travel store

澤田 央

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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