昨年に引き続き、TOKYO BEER WEEKに合わせて開催した「d SCHOOL わかりやすいクラフトビール」。
今年は、島根県「ビアへるん」、福岡県「ブルーマスター」、三重県「伊勢角屋麦酒」の3社をゲストにお招きしました。
ビールを通して、その土地らしさを感じた3日間。
まずは、第1夜「島根ナイト/ビアへるん」の様子をレポートします!
「d SCHOOL わかりやすいクラフトビール」では、毎回、各地のブルワリーをゲストにお招きし、
その土地のビールを飲みながら、ビール作りへの思いを伺います。
初日に登場して頂いたのは、「島根ナイト/ビアへるん」。
ゲストには、ブルワーの矢野学さんにお越し頂きました。
「ビアへるん」のビールの特徴は、“濃い”味わい。
ビールづくりを始めた当初、「ビアへるん」の味わいは、なかなか受け入れられず、
よく「まずい」と言われたこともあったそう。
それでも、自分たちが「おいしい」と信じるビールを追求した結果、今の“濃い”味わいにたどり着いたそうです。
濃い味は、決して一般ウケするビールではない、と話す矢野さん。
それなのに、なぜ濃い味わいのビールが生まれたのか。
はじめから濃い味を目指していた訳ではなく、ずっと考えていたのは、地元の食材に合うビール、
晩酌で飲みたくなるビールを作るということ。
島根の料理は、味付けが濃いため、その料理に合うビールとなると、自然と濃い味わいのビールになっていった、
と話してくださいました。
今回、d SCHOOL用にご用意していただいたビールは、「どぶろくビール おろち 1年熟成」「ヴァイツェン」
「縁結麦酒スタウト」「ショコラNo.7」の4種。
特に驚いたのは、樽生で出して頂いた「どぶろくビール おろち 1年熟成」と「ショコラNo.7」。
「ショコラNo.7」は、名前のイメージから甘いスイーツのようなビールかな、と思いきや、
飲んでみるとビターチョコに近い、ほろ苦い大人のビール。
そして、「どぶろくビール おろち 1年熟成」は、なんとビールなのにワインのように
1年熟成させた特別なビール!
飲んでみると、後味に日本酒のような、果実酒のような、初めて体験する余韻が広がります。
どちらのビールも飲みごたえがあり、おいしい!
そんな「ビアへるん」のビールに合わせた本日のお料理は、もちろん島根の食材を使ったd47食堂特製のお料理。
アラメという肉厚な海藻の白和えと、油の乗ったサバの塩焼きです。
どちらも、島根の日常の食卓に並ぶおなじみのお料理で、島根出身の参加者からは、
「実家の食卓を渋谷で見ているようで、新鮮!」という声を頂きました。
おつまみは、島根では居酒屋のメニューにもあるという「赤てん」と、出雲大社近くで作られる「イカの麹漬け」。
鮮やかな赤色が目を引く「赤てん」は、ピリ辛の唐辛子が後を惹きます!
塩辛いイカの麹付けは、噛むほどにイカの甘みが広がっておいしい!
どちらも、ビアへるんのビールによく合います。
「ビアへるん」は、こんなお料理たちの中で生まれてきたんだな、と少しだけ島根の暮らしに想像が膨らみました。
ビールを通して、島根らしさを感じられた会、矢野さん、ありがとうございました!
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