昨年に引き続き、TOKYO BEER WEEKに合わせて開催した「d SCHOOL わかりやすいクラフトビール」。
今年は、島根県「ビアへるん」、福岡県「ブルーマスター」、三重県「伊勢角屋麦酒」の3社をゲストにお招きしました。
ビールを通して、その土地らしさを感じた3日間。
最終日「三重ナイト/伊勢角屋麦酒」の様子をレポートします!
「d SCHOOL わかりやすいクラフトビール」では、毎回、各地のブルワリーをゲストにお招きし、
その土地のビールを飲みながら、ビール作りへの思いを伺います。
最終日は「三重ナイト/伊勢角屋麦酒」です。
ゲストは、ヘッドブルワーの出口善一さんにお越し頂きました。
伊勢角屋麦酒、実は、420年の歴史を持つ「二軒茶屋餅角屋本店」というお餅屋さんが始めたブルワリーなのです!
二軒茶屋餅角屋本店は、明治時代にお味噌・醤油の醸造をはじめ、その技術を応用してビール作りを始めたという
異色の経歴。
そんな伊勢角屋麦酒のビールはというと、ペールエールをはじめとする王道のビールがそろいます。
今回は、「ペールエール」「インペリアルレッドエール」「ヒメホワイト」、
TOKYO BEER WEEKのために作った「TOKYO BEER WHEAT」。
そして伊勢角屋のお餅によく合うという「スタウト」も急遽お出ししました。
この日特に人気だったのは「ヒメホワイト」ですが、私のいちばんのオススメは「インペリアルレッドエール」。
香りはすっきり軽やかですが、飲んでみると、ガツンと、でもさわやかな苦みがしっかり味わえます!おいしい!
この日のd47食堂のお料理は、「津ぎょうざ」と「伊勢うどん」。
「津ぎょうざ」は、15㎝もある大きな揚げ餃子で、三重では給食にも登場するというポピュラーなお料理。
ビールとの相性は、言うまでもありません!
「伊勢うどん」は、柔らかく太いうどんに、甘辛いタレを絡めて頂きます。
伊勢神宮の参拝者に、すぐに出せるように考えられた、ロングライフなファーストフードです。
こちらは、締めにぴったり!
おつまみにご用意したのは、d47 design travel storeでご紹介している「かつお天白」の「たべる鰹節」。
鰹節の産地である三重では、「生節」と言って、乾燥しきっていない鰹節を食べる文化があるそう。
「生節」よりも気軽に食べて頂けるように、生節をもう少し乾燥させた鰹節を、
厚めに削ったものが「たべる鰹節」です。
そのままでもおいしいですが、今回は唐辛子マヨネーズも添えました。こちらも、ビールとの相性はばっちり。
さらに、デザートとして「二軒茶屋餅角屋本店」のお餅もご用意しました!
伊勢角屋の歴史を、舌でも感じて頂きます。
大きくて、たっぷりきな粉がまぶされたお餅。甘いお餅に、苦いビールが意外にも合います!
トークの最後に、出口さんにこれからどんなビールを作っていきたいか、尋ねました。
出口さんの答えは、「伊勢の水にあったビールを作りたい」。
ビールの原料というと、ホップやモルトをすぐにイメージしますが、いちばん多いのは、「水」。
同じレシピで作ったとしても、場所が変わり、水が変われば、当然ビールの味も変わるそう。
日本酒と同じですね。言われてみれば当たり前の事ですが、今まで思い至らなかったことでした。
伊勢は、おいしい水が湧く地。このおいしいお水にあったビールを作る、
そして自分が飲みたいと思うビールを作っていきたい、と話してくださいました。
あっという間の3日間。
どのビールも個性的で、全く違った味わいのビールでした。
でも、どのブルワリーの作り手も「自分がおいしいと思ったビールを作る」という思いは同じ。
そして、自分が思うおいしいさを突き詰めたビールは、自然と、その土地の文化や風土を
反映した味になってくのだな、と感じました。
どのブルワーさんも、もっとおいしいビールを作りたい、という熱意にあふれていました。
これから、さらにおいしいビールが出てくるのが、楽しみですね!
参加してくださった、ブルワリーの皆様、そして参加者の皆様、素敵な時間をありがとうございました!
d 47 design travel store 進藤