「大切にしていた器が割れてしまった」こんなとき、どうしていますか。
わたしたちは、「金継ぎ(漆継ぎ)」を行います。
今回も、d金継ぎ部の顧問でもある田代淳さん(岩手県在住、漆工芸作家)にお越しいただきました。
なぜこの材料を使うのか、なぜこの工程を行うのかを、丁寧に教えてくださいます。
「欠け編」では、欠けを埋めるための「錆(さび)」を使いましたが、
「割れ編」では、割れと割れを繋ぎ合わせるための「麦漆」を使います。
麦漆とは、強力粉(薄力粉)と水をこねたものに、生漆を混ぜたもの。
「失敗しないから気楽に」と田代さんはおっしゃいますが、実際行うと緊張します。
実習に参加しました。
受講生は、田代さんの金継ぎワークショップに参加されたことがある方ばかりなので、手慣れた手つきです。
※一般の方は必ず手袋をしましょう。
見るのと行うのでは感覚が異なりました。
“簡単に作れる”麦漆でも、水や生漆の入れ具合、こね具合……やってみなくては、
“具合”が分かりません。
きちんと接着するのにこの3日間が勝負ということで、毎日器を観察しました。
すでに愛着がわいてきています。
講座は単発で、その後は自分たちでの作業になります。
「欠け編」以上の工程を踏み、時間をかけ、じっくり器と向き合います。
二度と使えないだろうと思っていた器がまた使えるようになったときは、
欠けた器を直す以上の達成感を得そうです。
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澤田