瀬戸、丹波、越前、備前、常滑と共に日本六古窯と呼ばれ、焼き物の産地として長い歴史を持つ信楽。始まりとされる13世紀中頃は、釉薬を使わない無釉焼締の壺や甕、すり鉢など生活で使う道具をつくっていました。戦国時代には茶の湯で使う焼き物をつくり始め、18世紀中頃になると、釉薬を使用した器が、多くつくられ、無釉焼締の器は、少なくなっていきます。その後は、工場で使う部品や、建物に使うタイルや洗面器などの建材をつくり始め、今では生産額の半分が建材です。信楽焼は、その時代に必要なものを作りながら、発展していき、今でも産地として残っています。