(2020.8.11更新)久留米絣の生地、切り売りもはじまりました
久留米絣の魅力を体感できる、うなぎの寝床の「現代風もんぺ」
約200年前に、少女が生み出した久留米絣。その反物から仕立てた着物は、もともと庶民の普段着として親しまれ、明治時代には商人の活躍もあり全国にその名が広まりました。
久留米絣は図案から整反まで、30もの工程を経て織り上げられます。織り上げるまでにはごまかしのきかない、たくさんの精密で根気のいる下準備が必要です。60年代頃を境に、藍染めから化学染料による染色へ、手織りから機械織りへと生産効率を上げた事で、地域の産業として存続させてきました。こうして時代の変化とともに生産体制を変えながら現代まで続いて来た久留米絣ですが、やはり近代の洋装化で着物は非日常の服となり、反物の需要は激減しているのが現状です。
そんな中、久留米絣を現代の生活に取り入れるべく、地元の織元と協力し久留米絣で現代風もんぺをつくり、産地に寄り添いながら久留米絣の可能性を模索し続けるうなぎの寝床。今回は彼らのつくるもんぺを「久留米絣のもののまわり」としてご紹介。久留米絣がこれからも長くつづくために、久留米絣のある暮らしの楽しみ方を改めて考えてみませんか。
(2020.8.11 新着)久留米絣のMATERIAL FROM LIFESTOCK
久留米絣の織元で保管されていたデッドストックの生地を「生きた在庫」=「MATERIAL FROM LIFESTOCK」として、50cmt単位で切り売りいたします。
今回は「白絣」とよばれる、地色が白の絣や定番のあられやドットなど入荷しております。なお、久留米絣は5mあれば、もんぺがつくれますので、型紙(別途販売)と合わせてお楽しみください。
価格は50cm/880円〜、ご用意しております。
久留米絣の魅力を体感できる、うなぎの寝床の「現代風もんぺ」
普段D&DEPARTMENTが定番として扱っているもんぺやMONPE FROM LIFESTOCKとは違う、うなぎの寝床が久留米絣の織元から生地を買い付けて作る「現代風セレクトもんぺ」が、期間限定でずらりと並びます。都度、仕入れを行なってつくられるので色柄も様々、一点物も多いのでお早めに。
<知ったら楽しい久留米絣の「柄」のはなし>
久留米・八女・広川・筑後を中心に発展してきた伝統工芸である久留米絣。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を括り(くくり)・染め、できる模様は古典的なものから、現代的なものまで幅広くあります。それぞれの工房で特徴があり技術と得意とする分野は多様です。柄の種類をすこし知っておくと「あー、これは縦絣だね。いいね。」なんてちょっと評論家になった気分で「久留米絣」選びをより楽しめますよ。また、久留米絣の製作工程をつたえる展示も巡回致します。
経絣(たてかすり)
経糸(たていと)を括って絣糸をつくり、柄を織り出します。幾何学的な模様を表現することが多く、典型的な柄としては「矢絣」があります。
緯絣(よこかすり)
花柄や風景など曲線を活かしたやわらかい柄をつくるときは、緯糸(よこいと)を括って絣糸をつくり、柄を織ります。
縦緯絣(たてよこかすり)
経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を括り、柄を織ります。柄合わせが難しく、熟練の技術が必要となる絣。典型的な柄としては「十字絣」があります。山笠の法被などもほとんどが縦緯絣。
文人絣(ぶんじんかすり)
一般的に男絣と呼ばれる、とても柄の細かい絣。括りではなく織締という方法で絣糸を作るのが特徴です。物書きが好んで着用することが多かったので文人絣と呼ばれました。
うなぎの寝床
福岡県八女市を拠点に「九州・筑後のものづくり」を発信するアンテナショップ。地元の魅力的な物を、作り手のことや、使ってみた実感を伝えながら展示・販売。修理対応ができるように、商品の仕入れは「車で1日で行ける範囲」の場所で行う。
http://unagino-nedoko.net/