会 期 | 2021年6月10日(木) - 2021年7月20日(火) |
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場 所 | 〜6/19まではD&DEPARTMENT TOKYO(世田谷区奥沢)、6/21からはd47 design travel store(渋谷ヒカリエ8階) |
事前申込 | 不要 |
砥石の産地であった愛媛県砥部町で江戸時代より生まれた砥部焼。生活に寄り添う実用的な器として土地に根付きながら進歩を続けています。今回は3箇所の砥部焼の器をご紹介。
美しい白磁に、呉須(藍色の顔料)で絵付けされた丈夫な器「砥部焼」。砥石の産地であった愛媛県砥部町で江戸時代より生まれ、戦後は他の焼き物産地で技術の機械化が進む中、民藝運動の奨励者・柳宗悦やバーナード・リーチらが訪れたことでその手仕事が高く評価。「クラワンカ碗」や、砥部焼の象徴とも言える工藤省治が生み出した「唐草模様」など、生活に寄り添う実用的な食器として作り続けられています。
今回は、砥部最大の老舗窯元である「梅野精陶所(通称:梅山窯)」や、釉裏紅などの技術も取り入れ、荒土を混ぜた素朴な風合いが特徴の「中田窯」に加え、フィンランドのファッションブランド「マリメッコ」にて数々のデザインを手がけた石本藤雄氏と愛媛の窯元「すこし屋」による、スタイリッシュな新たな砥部焼ブランドの3箇所の器をご紹介します。
d47で定番のリム皿やクラワンカ碗、そば猪口に加え、大皿や深鉢など様々な器もラインナップ。それぞれの手仕事に触れながら、洗練された砥部のデザインをお楽しみください。
中田窯
代表の中田正隆氏は、当時に鈴木繁男が指導していた「梅山窯」で修行。その後一度故郷を離れ、名古屋工業技術試験場で釉薬の研究を重ね、海外での作陶指導などを経て砥部に戻る。昭和49年に「中田窯」を開窯し、その確かな経験と技術で新たな砥部焼きの個性を生み出している。
梅野精陶所(梅山窯)
明治15年に開窯した梅山窯は、現存する砥部最古の窯元。柳宗悦や、その直弟子・鈴木繁男らの指導により、現在の砥部焼の基盤を確立した。工藤省治が生みだした「唐草模様」を始めとするオリジナルの文様は、全て自然をモチーフにしており、つけたての一筆書き(梅山様式)という独自の技法で一つ一つ職人の手によって描かれている。
Mustakivi(ムスタキビ)
砥部町出身のテキスタイルデザイナー・石本藤雄氏がプロデュースする、愛媛県松山市にある茶房兼、ギャラリー&ショップ。石本氏が愛媛県の窯元「すこし屋」とつくる、スタイリッシュな"新しい砥部焼"で、地元のお茶や和菓子を味わえる。