2021/12/29
d design travel WORKSHOPコーディネイター・松崎紀子
2021年9月20日(月)から、24名の参加者の皆さんと、『d design travel WORKSHOP SHIBUYA』号を実際に作りながら、「渋谷らしさ」について考えていくワークショップが始まりました。
実際にこの24名の皆さんと一斉に集まるのは、3回。ですが、それぞれのワークショップの間に、ロケハンや、取材場所の確定、取材依頼、取材、原稿執筆、写真撮影、取材先への確認...など、一冊の雑誌が仕上がるまでの編集の全ての行程を実際に体験していただきました。
1回目のワークショップでは、6つのカテゴリに分かれて、「渋谷らしさ」を言語化していくところから。
ワークショップ前までに、それぞれが「渋谷区郷土博物館・文学館」を訪問して、渋谷の街の発展について事前に情報を得たり、渋谷に関係する本を読むなど、渋谷についての情報をそれぞれが収集します。
そうして得た知識と、自分達が抱く渋谷のイメージを併せて、渋谷らしさを少しずつ言語化し、キックオフで挙がった候補から、ロケハンに訪れる場所を決めていきます。
上は、ロケハンの写真。ロケハンでは、参加者の皆さんが、渋谷のあちらこちらを巡り写真を撮ったり、実際に食事や買い物をしたり、お茶を飲んだり、キーマンになりそうな方のイベントに参加してみたり......と、6つのカテゴリーでそれぞれ4つの候補を選びだすために、たくさんの時間を割いてくださいました。
一人で10か所近くもロケハン巡りしてくださる方もいらっしゃったほど。
皆さんの熱意にこちらも身が引き締まります。
2回目のワークショップでは、それぞれのロケハン報告を。ここですんなりと、掲載地が決まると良いのですが、なかなか一筋縄ではいかないのが、このワークショップ。
『d design travel』本誌同様、デザインのポイント、土地らしさ、土地に根付いているか...など、掲載地を選ぶことの難しさに直面。
そこで今回は、オンライン会議を活用して、参加できる方に集まっていただき、これまでの『d design travel』での候補地の選び方や、視点の持ち方などを、発行人のナガオカに聞いたり、今ロケハンで巡っている場所の具体的なポイントなどをみんなで考えたりする場を設け、参加者の皆さんそれぞれのグループで4つずつ候補を決めていただきました。
いよいよ最後のワークショップの回。この日までに参加者の方々は、それぞれ取材先にアポを取り、取材をして、原稿の執筆を終えている方も多くいます。
この回は、観光、レストラン、ショップ、カフェ、ホテル、ピープルなど6つのカテゴリから1名ずつ集めた4つのグループで、それぞれが自分が取材してきた時の感動や、言語化された3つのポイントを発表し合いました。別のカテゴリを担当した参加者に、自分の取材先での様子を発表することで、新たな質問を得たり、ポイントをわかりやすくまとめるヒントを得たり、掲載する写真について再度考え直したり...と、原稿をさらにブラッシュアップする準備を整えました。
そして原稿を仮レイアウトしたゲラに、編集部からの朱入れをしたお戻しも。
今これを書いている年末の今も、私は皆さんが続々と書き上げてくださる原稿をチェックし、わかりやすく、決まった文字数以内で、何をどのくらいのボリュームで、そしてどうまとめ上げていくか、参加者の皆さんにお戻しをし、原稿の再提出をいただいているところです。
年明けからは、写真のチェック、原稿の校閲がスタート。そしてまとまったところで取材先への確認が始まり、いよいよ誌面として仕上げていく制作に入ります。
『d design travel WORKSHOP SHIBUYA』の完成は2022年4月。完成の折には、取材先の方などもお招きして、完成を祝う会も予定しています。
そして完成した『d design travel WORKSHOP SHIBUYA』は、全国のD&DEPARTMENT各店で配布されますので、ぜひ市民参加者の皆様が、半年以上かけて向き合った「渋谷らしい」デザイン観光ガイドを楽しみにしていてくださいね。