2013年、d47 MUSEUMは47都道府県をテーマに、5つの展覧会を行いました。
グッドデザイン賞を受賞したものを、都道府県ごとに展示し、
私たちの身の回りのデザイン日用品にも故郷があることを、47の展示台の上で表現しました。
日本のものづくりを、グッドデザイン賞という切り口で見るだけでなく、
47のそれぞれの故郷に振り分けることにより、その土地の資源や風土が関係していること、
その土地だから生まれたものがあることを再確認しました。
世界のスーパーマーケットの商品をコレクションしてきた、森井ユカさんを外部キュレーターに。
47都道府県の140軒以上のスーパーを実際に回り、
1000点以上の商品を実際に食べ、そこで出会った商品を集めました。
選定の基準は3つ。
1、その県で産まれたスーパーへ行き
2、その県の会社が販売しているものの中から
3、親しみを感じる、愛らしい佇まいの商品を選ぶ
その土地ではお馴染みのもの、ずっと変わらないもの、初めて見るもの、
その土地で売られる、その土地で作られるものを集めてみると、そこには最も身近な地域性がありました。
「NIPPONの47人」を様々なテーマで選び出すシリーズの1回目として、
クラフト作家を47人紹介し、展示台をそのまま販売スペースとして、会場内で即売を行いました。
日本各地ではクラフトイベントが開催され、自分自身の暮らしに意識を向け始める人が増え始めるなか、
若い感覚の作り手は自分自身の創造性と社会の需要をうまくミックスし、表現しています。
若い感覚の作り手を47都道府県から集め、俯瞰してみることにより、これまでのクラフトの
イメージとは少し違う、日本のものづくりのこれからを感じることができました。
この展覧会はD&DEPARTMENTの各店店舗を周り、最後には韓国、ソウル店での開催で終了となります。
47人が海外でどのように受け止められるのか。私自身もとても興味があります。
毎年、贈り物の季節に開催する「47GIFT」
2013は、食文化をテーマに47種類のギフトボックスを展示し、会場内でお中元の配送を受け付けました。
日本の「贈る文化」として、古くから続く「お中元」ですが、若い世代にとっては
なかなか敷居の高い行事に感じられます。しかし、一年の折り返しの季節に感謝を伝える
きっかけとしてとらえれば、もっと身近に、当たり前のこととして感じられるのでは。
それぞれの土地の食文化と、それを楽しむ器をひとつの箱に入れ、
それぞれにキャッチコピーもつけました。贈り物を通して、
47の個性を再確認する機会になっていたら嬉しいです。
現在開催中のテキスタイル展。私たちの生活に最も身近な存在である
「繊維製品」の「今」を感じてもらおうという企画です。
日本の技術でつくられるテキスタイル(繊維製品)は、
地場産業や、伝統工芸品と呼ばれることが多いですが、
そのイメージから一歩抜け出した、現代の需要に応え、
その土地でこそ生まれる技術や素材でつくられる47のつくりてを集めました。
展示台の上は全て実際に触って、手に取って、購入していただけます。
一日の中で、繊維製品に触れることなく過ごす事は不可能なほど、
本当に身近な存在であるテキスタイル。是非会場で実感してください。
会期は2月2日まで。※年末年始の営業時間はこちら
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47都道府県を様々なテーマで、その土地の「らしさ」を展示する、d47 MUSEUM。
2014年の2月は「佐賀県」、3月は「文化誌」をテーマに展覧会を開催します。
47都道府県にある、その土地の魅力を再発見していただけるよう、
2014年も常に47台の展示台で皆さんをお待ちしています。
ご来場いただいた皆さま、ご出展いただいた皆さま、
いつも情報提供していただいている、d各県の会の皆さま。d&d各店の仲間。
ご協力いただきありがとうございました。どうぞ、良いお年をお迎え下さい。
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d47 MUSEUM 黒江美穂