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04/d47 MUSEUM

テキスタイル展ワークショップ④

2月3日に終了した、「47 textiles today」展。

会期中様々なワークショップを行いましたが、3つの最後のワークショップを紹介します。
 
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1月24日(金)高知県の早川ユミさんによる「ちくちくワークショップ旅するように」が開催されました。

 
高知の山のてっぺんに暮らし、「ちいさな自給自足で暮らしを紡いでみよう」と、
ちいなさ畑とちいさな果樹園、日本みつばちや、にわとりと共に暮らしている早川ユミさん。
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ユミさんがなぜ今の暮らしを始めたのか、暮らしの中で何を大切にしているのか、
お話と本やスライド写真を見せてもらいながら、和やかに、緩やかにワークショップが始まりました。
 
ユミさんのお話を聞きながら、好きな布を、好きな色の糸で縫っていきます。
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布と糸と針。シンプルな組み合わせだからこそ、それぞれの個性が見えてきます。
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ものをつくることって、こんなに熱中できて、派手な喜びはないかもしれないけど、
ひと針、ひと針、進んで行くおもしろさがあるなぁ、と見ていて感じます。
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ワークショップ中は、皆さんで自己紹介を。どこから、なぜ来たのか、、、
参加されたみなさん、ご自身の暮らし、身の回りのことにとっても興味があるんだぁ〜
ということが伝わってきました。
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作業を進めながらも、ユミさんのお話にみなさん耳を傾けています。
 
出来上がってくると、みなさんそれぞれ縫い目の様子が違うのも印象的。
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バックはユミさんご自身も旅に行く時に使われているもので、
肩の長さも、ものがとりやすく、歩きやすい長さになっているそう。
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このバックを持って、みなさんどんな旅をされるのかな〜
また、皆さんとお会いして、今度は旅のお話が聞けたら良いなぁ、と思います。
ユミさん風にいうと、、、皆さん「また どこかで おあいしましょう。」
 
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1月25日(土)福岡県の西原糸店による、「久留米絣でくるむ和の香り」が開催されました。
 
まずは絣のおはなしを西原さんより伺いました。
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くくり、染め、織り...同じ模様の生地でも、反物ごとに出来上がりの色が変わってきます。
昔からある柄だけではなく、新しい柄も作られています。
三つ葉柄のハンカチには、時々四つ葉も混ざっているのだとか。会場でぜひ探してみて下さい。
 
続いて香りのおはなし。
mallow blueの財津さんにお越しいただきました。
今回は甘口の「ハレ」と辛口の「アラタ」というお香ををご用意頂きました。
財津さんがブレンドしたお香のレシピを聞きながら、香りの勉強中。
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続いて、レシピを元に自分でお香をブレンドします。
レシピ通りでなくても、自分の好きな香りを多めにして作る事が出来ます。
会場には和の香りが広がりました!
 
そして登場したのが、久留米絣の香り袋!西原さん、沢山持ってきてくださいました。
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「せーの!」で指差して自分の好きな柄を選んだり、
同じ柄の色違いにしたり、ひとつは贈り物用に選んだり...
 
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香りを中にしまって、完成です。
 
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最後に記念撮影!
香りの効果もあってか、笑顔の絶えないワークショップとなりました。
絣の作り方や柄の意味のお話をきいて、今までと違った目線で久留米絣に井触れる事ができました。
 
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1月26日(日)香川県の讃岐かがり手まり保存会による、「小花をかがろう」が開催されました。
 
 
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2回目の開催となったワークショップ。今回はガイドラインとなる地割りを施した大小2サイズの土台まりに、五弁の小花をかがっていきます。
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用意された木綿糸は保存会のみなさんが栽培から携わり、紡いで、草木染めで染めたもの。
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この豊富な糸の中から、配色を考えることが最も大変で楽しい時間だったのではと、
見ていて感じました。
 
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そして、地割り線をひいたり、模様をかがるための針は、この布団針一本のみ。
糸のねじれを直す、重なった糸を並べる、飛び出した糸を押し込むのもこの針を駆使します。
 
地割り線に沿って、小花の花びらを一つ一つふっくらするようにかがっていきます。
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玉結びを使わない讃岐のかがり手まりは、何度も戻ってかがり直すことができるので、
シンプルな作業ながら慎重かつ丁寧にかがることで、見た目よりも時間がかかります。
 
実際に、2時間半の時間内に完成できた方はなく、ホームワークとなりましたが、
針と糸があれば膝の上でもかがることができる手軽さを実感していただけたようで、
中には通勤の電車の中でという方もいらっしゃいました。
 
草木染めで染められた色は、その優しい風合いからどの組み合わせも可愛く、
素敵な仕上がりとなることでしょう。
 
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d47 MUSEUM 黒江/佐藤/大森