12月に始まった「P to P STORE」展も残すところあと5日となりました。
「地域問題」を、どうしたら少しでも身近に感じてもらえるかを考え、今回はお店のよう
なスタイルで開催。
一見するとマルシェのような雰囲気ですが、そこに並ぶ商品はどれも地域の問題を背負って
います。ただ、商品自体もその背負っている「地域問題」を全面に出さずに、そのもの自体
の魅力をきちんと持たせているものが多いのが特長。
単純に「欲しい」と思わせる工夫が感じられます。
先日行われた出展者によるフォーラムでは、運営面での課題など、実際に携わるからこそわ
かる現場の意見は、私自身も気づくことが多く、各地から集まって下さった皆さま、本当に
ありがとうございました。
運営面で補助金などを使わないプロジェクトは、商品の売上げで運営資金を循環させる方法
から、実際には利益が出ないけど、プロジェクトの顔として広報の役割を持たせ、他の仕事
での利益を運営に回しているなど、現状も様々。
プロジェクトが始まったきっかけも、「良くない状況に気づいたから」という方から、「も
う、始めるしか道が残されていなかった」というリアルな声も。
どのような関わり方だとしても、いかに当事者意識を持って望んでいるかということが、
プロジェクトへの継続性に繋がります。また、その運営チームのなかにキーマンとなる人
がいるかどうかも重要だと感じました。
地元の生産者から、デザイナー、営業チームなど、様々な役割の人が、ひとつの方向に進
むには、仕組みや体制を整えることも必要ですが、純粋なものづくりへの熱意と、それを
知ってもらう為の場所や機会が必要だと思います。
私たちd47 MUSEUMは、その「知ってもらう場所」として、もっと成長していこうと思い
ます。館内のスタッフも、そのことにとても真剣です。どんな企画であっても監視員にな
らず、現地の方の代わりに、どれだけ伝えられるかに挑戦しています。
そこに熱意を持てることが、私たちが他にはないデザインミュージアムになるために必要
なことだと感じています。
あと、5日。「日本の問題」を買いに来て下さい。
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d47 MUSEUM 黒江美穂
次回企画は2月19日(木)からd design travel OITAEXHIBITIONが始まります。
ミュージアムが大分県一色になります。