d47 MUSEUM副館長の黒江です。ミュージアムのブログは、もっぱらインターン生の発信の場にしていましたが、様々な方から「企画中の苦労話が聞きたい」「ボツになった案が見たい」など、企画者側としては苦しい要望を多くいただきます。苦笑　2年前くらいであれば「本気で見せられないくらい破茶滅茶なんです！」と涙ながらにお断りするところですが、最近はその「破茶滅茶」を整理して、困っている内容を日本各地の方に伝え、毎回沢山の方に助けていただいていることもあり、企画準備中の破茶滅茶を（館長や広報に怒られない範囲で）書いていければと思います。

年が明けたばかりですが、2018年の年末企画は「LONGLIFE DESIGN」展を開催予定。これまでD&DEPARTMENTが掲げ続けてきたコンセプトですが、当初から設けている10ヶ条も、今の私たちの活動内容に照らし合わせると、違う言葉で書き直さないといけない時期にきているようです。



そこで、まず「LONGLIFE DESIGN」展の第一弾として、超厳密基準により「これこそロングライフデザイン！」というものを47都道府県ごとに選ぶ展覧会を企画しています。今後は「LONGLIFE DESIGN」展の「工芸編」「食品編」「建築編」「祭り編」など、専門的な内容を専門家の方と共に研究・発表していく展覧会シリーズにしていこうと考えています。そして、この活動に共感し、私たちと一緒に考え、取材して、編集する「ロングライフデザイン研究員」の現地ネットワークを47都道府県につくっていくことにも取り組みます。（研究員になっていただきたい方々に随時ご連絡させていただきます!!!）



今日は（急遽）選定の1回目。私から提案した80候補のうち、館長ナガオカの合格○印が付いたのは20個（△も入ってますが、、、）。あと27候補をリサーチし直すのですが、そこで出された宿題が難問。涙 　「これからのロングライフデザインを感じるものを入れて欲しい」「プロダクトだけじゃなくて、食文化とか祭りとか、、、祈りとか！」「成長させてくれるもの、応援したいもの、語りたいものを選んで」「物に合わせるんじゃなくて、暮らしの中でモノが進化できるかどうか、未来に向かって進化できるモノかを考えて欲しい」からの「ロングライフデザインの10ヶ条見直そう！」という話しに繋がってくるわけです。そして、その10ヶ条の見直し案叩き台（叩かれ台）を持っていくのも、もちろん私ですね。。。


これまでのロングライフデザイン基準で選んだものではOKがでず、、、「これから」を考えます。

話がそれますが、私がミュージアム配属になってから上司に言われ続けたことは「叩き台」ならぬ「叩かれ台」を持っていくこと。打ち合わせでは、自分の案を否定される辛さよりも、叩かれたことによって新しく生まれてくるアイディアや共通理念の数が勝負。初めは「叩かれ台」を持っていくことで精一杯でしたが、今は如何に「叩かれるか」をイメージして、微妙な案と本命案を並列に出してみたり、方向性を複数用意してみたり、、、　参加するメンバーや題材に合わせて工夫するのも企画実行人の大切な仕事です。叩かれることを恐れないぞ！おーーー！ぉ‥‥

ということで、「LONGLIFE DESIGN」展の第一弾は、私たちD&DEPARTMENTにとっても新しい定義付けと、展覧会のパッケージ化という大きな企画になりそうです。（展覧会のパッケージ化に関してはまた今度）

現在、47都道府県のロングライフデザインを探しながら、ロングライフデザインの条件を見直しながら、ロングライフデザイン研究員をオファーしながら、他に2つの企画も進行中。ちなみに、次回の4月企画は「修理と手入れ」を47都道府県から集めます。こちらも選定爆進中（汗）。


修理技術として金継ぎや染め直しから手入れ用品まで、47都道府県から集めます。
 

それぞれの展覧会の裏側を少しずつお見せできるように、時折このブログで発信しますので、引き続き応援をよろしくお願いします。
（d47 MUSEUM 黒江美穂）

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【現在開催中の展覧会はこちら】
P to P GIFT 2018 -Problem to Product Gift-
今、ものづくりをしている方々とお話すると、共通するのは「循環」だと感じました。
その土地にある資源、環境、技術が循環する活動から生まれた製品を集めて、ギフトで贈ろうという企画です。
是非こちらも会場でお楽しみください！