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04/d47 MUSEUM

NIPPON UMAMI TOURISM TALK DAY1 風土を伝えるメディアの役割とこれからd47 MUSEUM 第34回展覧会「NIPPON UMAMI TOURISM」関連企画

会 期 2024年6月15日(土)
時 間 10:00〜18:00(①10:00~13:00 ②14:00~15:30 ③16:30~18:00)
場 所 8/COURT(渋谷ヒカリエ8F)
料 金 各回¥2,200(税込)
定 員 各回50名
事前申込
●お申込み方法:Web/d47 MUSEUM店頭・お電話
●お問い合わせ:03-6427-2301(d47 MUSEUM)

※お客様都合によるお申し込み後のキャンセルおよび返金はお受けしておりませんので、予めご了承ください。

「NIPPON UMAMI TOURISM TALK DAY 1」では、「メディア」をキーワードに、映画の上映会や連続トークを行います。

TALK 1 では、映画「百姓の百の声」の上映会と本作のプロデューサー・大兼久由美さんをお迎えし、映画を通してだからこそできる、今の日本の農業の風景はどのように見え、これからどういうことを考えなければいけないのか、などのお話を伺います。

TALK 2 では、共に「農文協」が刊行する『現代農業』の編集長・石川啓道さんと『うかたま』の編集長・中村安里さんのおふたりから、農山漁村の「今」と「これから」を伝えていく仕事とは何なのか、そこから生活者一人一人の文化の担い手であり、媒介者として生きていく可能性や喜びについてお話を伺います。

TALK 3 では、法政大学教授・湯澤規子さんと、東京工業大学教授・真田純子さんをお迎えし、自分の食の物語を振り返るワークショップと、クロストークを通して、これからの「食の風景」について考えます。

また「農文協」の出版する、日本の風土を伝える100冊が並ぶセレクトブックストア「農山漁村BOOKS」のポップアップストアも会場にやってきます。イベントの後にはお気に入りの一冊を探してみてください!

各トークの詳細は、このwebページの下部に続きます。

 


 

d47 MUSEUM「NIPPON UMAMI TOURISM」関連企画

d47 MUSEUM 第34回展覧会「NIPPON UMAMI TOURISM」は「うまみ」をキーワードに、47都道府県の郷土料理と、その保存会や農家などのつくり手、老舗の飲食店まで、食文化を伝える活動を合わせてご紹介することで、日本各地の食の風景を感じていただく展覧会です。そんな展覧会をさらに深く、さまざまな視点で紐解くイベントを開催いたします。

NIPPON UMAMI TOURISM TALKイベント一覧

○DAY1 6/15(土)「風土を伝えるメディアの役割とこれから」

○DAY2 7/5(金)「海藻食文化日本」

○DAY3 ※詳細は決まり次第公開します。どうぞお楽しみに。

○DAY4 9/8(日)「郷土料理を道具から考える」

 


DAY1プログラム

 

映画を通して風土を伝える

TALK1 「百姓の百の声」上映会+アフタートーク

2024/6/15(土)10:00~13:00

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全国の農家へ取材を行い、自然と向き合い、作物を熟知する農業従事者の人々にスポットを当てたドキュメンタリー映画「百姓の百の声」の上映会を開催します。

また、本作品のプロデューサーで撮影を担当された大兼久 由美さんをゲストにお招きして、映画を通してだからこそできる、今の日本の農業の風景はどのように見え、これからどういうことを考えなければいけないのか、お話を伺います。

ゲスト|大兼久由美(「百姓の百の声」プロデューサー・撮影)

聞き手|相馬夕輝(D&DEPARTMENT / d47食堂 つづくをたべるディレクター)

詳細・お申し込みはこちらから

 

 

書籍を通して風土を伝える

TALK 2 農家のための出版社「農文協」の考える、食の未来

2024/6/15(土)14:00~15:30

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共に農文協が発刊する、2022年に創刊100周年を迎え、農業技術から販売や経営まで、農家に寄り添う実用誌「現代農業」の編集長・石川啓道さんと、古くから日本で育まれてきた食や暮らしの知恵「食べごと」を提供する「うかたま」の編集長・中村安里さんをお迎えして、農山漁村の「今」と「これから」を伝えていく仕事とは何なのか、そこから生活者一人一人の文化の担い手であり、媒介者として生きていく可能性や喜びについてお話を伺います。

ゲスト | 石川啓道(「現代農業」編集長) /中村安里(「うかたま」編集長)

聞き手 | 相馬夕輝(D&DEPARTMENT / d47食堂 つづくをたべるディレクター)

詳細・お申し込みはこちらから

 

ワークショップを通して風土を伝える

TALK 3 「風景」はひとつのメディア。「食べものがたり」ワークショップ+トーク

2024/6/15(土)16:30~18:00

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法政大学教授・湯澤規子さん、東京工業大学教授・真田純子さんをゲストにお迎えし「ごはん × 風景」をテーマに、紙皿の上に参加者それぞれの風景に基づく食の物語「食べものがたり」を書き、それを共有し合うワークショップを行います。また、お二人の視点から、「メディア」というキーワードをもとに自身が大切にしている視点や取り組みについてもお話を伺います。

ゲスト | 真田純子(東京工業大学教授)/湯澤規子(法政大学教授)

詳細・お申し込みはこちらから

 

 


 

登壇者プロフィール

 

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大兼久由美(「百姓の百の声」プロデューサー・撮影)

沖縄出身。柴田昌平監督とは夫婦であり、その作品群のプロデューサーとして共に制作を続けてきた。初プロデュース作品『ひめゆり』は文化庁映画賞大賞受賞。山村に暮らす老人と高校生の交流を記録した『森聞き』、食を切り口に日本人と自然の関係を描き出す『千年の一滴 だし しょうゆ』などがある。農業をテーマとした『百姓の百の声』は農業ジャーナリスト賞受賞。当作では監督と共に撮影も担当した。

 

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石川啓道(月刊「現代農業」編集長)

1976年東京生まれ。四国学院大学卒。大学時代は香川でうどんを食べまくる。1998年に農文協に入会。スーパーカブでの農家普及(営業)を5年経験。北海道と沖縄以外、日本全国をほぼ回り、バイクで走った距離は5年で地球約1周分。その後、2003年に文化部、2005年に「現代農業」編集部へ異動し、2017年から編集長。ドキッとするような農家の言葉に出合える瞬間が一番の楽しみ。日々農家と栽培記事に向き合っているので、休日のタコ釣りが心の癒し。ベランダではメロン(品種:ころたん)を育てている。

 

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中村安里(季刊「うかたま」編集長)

1983年奈良県出身。大阪府立大学卒。美術史を学ぶためパリ第1大学に留学。おいしいワインとチーズを路上で買えるマルシェに感激し、帰国後2008年に農文協に入会。農家普及(営業)では、新潟、青森、石川、福井、愛知、宮崎、三重、千葉、長野をバイクで回る。2010年に「食農教育」編集部に異動し、子ども農業雑誌「のらのら」の編集を経て2018年から「うかたま」編集長。田舎でも都会でも、農家でもそうでなくても、楽しく読める雑誌づくりを心がける。今一番の関心はアシナガバチ。見かけると後を追う。

 

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真田純子(東京工業大学 環境・社会理工学院 教授)

1974年広島県生まれ。東京工業大学環境・社会理工学院教授。博士(工学)。徳島大学助教、東京工業大学准教授を経て、現職。専門は都市計画史、農村景観、石積み。石積み技術をもつ人・習いたい人・直してほしい田畑を持つ人のマッチングを目指して、2013年に「石積み学校」を立ち上げ、2020年に一般社団法人化。同法人代表理事。著書に『都市の緑はどうあるべきか』(技法堂出版)、『誰でもできる石積み入門』(農文協)、『風景をつくるごはん』(農文協)など。

 

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湯澤規子(法政大学 人間環境学部 教授)

1974年大阪府生まれ。法政大学人間環境学部教授。博士(文学)。明治大学経営学部専任講師、筑波大学生命環境系准教授を経て、現職。「生きる」をテーマに地理学、歴史学、経済学の視点から、当たり前の日常を問い直すフィールドワーカー。主な著書に『胃袋の近代―食と人びとの日常史』(名古屋大学出版会)、『7袋のポテトチップス―食べるを語る、胃袋の戦後史』(晶文社)、『食べものがたりのすすめ―「食」から広がるワークショップ入門』(農文協)、絵本シリーズ『うんこでつながる世界とわたし』(農文協)など、「食べる」と「出す」をつなぐ思索と活動を展開中。

 

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相馬夕輝(NIPPON UMAMI TOURISM展キュレーター/D&DEPARTMENT・d47食堂 つづくをたべるディレクター)

1980年生まれ。D&DEPARTMENT OSAKA店長、ストア事業部門ディレクターを経て、飲食部門「つづくをたべる部」ディレクター。全国を取材し、その土地の食文化を活かしたメニュー開発や、イベント企画などを手がける。2016年より「渋谷のラジオ」内番組〈SHIBUYA d&RADIO〉パーソナリティー。

 

 


 

イベント企画趣旨

d47食堂では、1年におよそ3~4回、その土地の定食を開発する目的で、各地の生産者や郷土料理を訪ね学ぶ旅を、スタッフらとともに巡ります。そのリサーチとして、学ばせていただいてるのが、農文協が長く発行しつづけている「日本の食生活全集」。時代は1930年頃の昭和初期。日本各地の食文化を体験しながら生活をしていた方々を対象に、聞き書きを重ねた、貴重な各都道府県の食文化と暮らしの記録集です。すでにその当時から、これから食文化が減退する可能性があるという危機感のもと、次の世代へと伝え継ぐことを目指して出版されたのだと聞きます。その当時ですでに、なのです。

そして、現在、おそらく当初の予想を上回る勢いで、各地の固有の食文化は失われつつあると思います。僕たち自身、各地を巡る中で、この書籍の中で知った料理をいただくことが難しかった、という経験をしてきました。ただ、そこに記載があることは、いつか次の世代が新たな挑戦として復活を試みる可能性もあるのではないか、とも感じてきました。

本展では、秋田の沼山大根栽培による「いぶりがっこ」生産、滋賀の「ふなずし」の木桶仕込みなど、経済合理性や保健衛生などの観点ではなくなりつつあった文化も、在来作物の種継ぎや道具も含めた地域循環、もちろん本来の味の魅力を踏まえて、次の世代が新たな挑戦として、過去の良い実例をもとに、その文化の継承に挑戦している姿があります。もちろん、過去の取り組みが全て良いわけではないですし、復活することだけが挑戦というわけではありません。しかしながら、今の時代になってみて、その本当の価値に気づける、ということは確かにあると思うのです。その時、メディアが伝え残した、歴史や記録は大きなヒントとなり得ます。

農業や食文化を伝えるメディアの役割は、いつの時代にも変化や進化を遂げてきたと思います。現在の農家の声を聞き、アーカイブし、未来に向けた可能性を広げるきっかけとなってきたことは、事実としてある思います。メディアは、これからも可能性の媒介者となり、世代を超え、地域を超え、つなぎ、伝える役割を担っていくと思います。伝える現場の最前線で活躍されている、ゲストの方々から、文化や風土を伝えるメディアの役割と、これからについてを伺ってみたいと思います。

「NIPPON UMAMI TOURISM」 キュレーター 相馬夕輝(D&DEPARTMENT / d47食堂 つづくをたべるディレクター)

 

 


 

同日開催!

UMAMI角打ちBAR リンゴリらっぱのシードルスタンド

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NIPPON UMAMI TOURISM TALK DAY1のある6月15日は、同フロアで「UMAMI角打ちBAR」を開催!山形県新庄市で50種類以上のリンゴを育てる農家「リンゴリらっぱ」佐藤春樹さんのシードルを角打ち形式でご提供します。角打ちは出入り自由、事前申し込み不要なので、是非、合わせてお楽しみください。

詳細はこちらから

EVENT

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d47 MUSEUM 第34回展覧会|LONG LIFE DESIGN 3

NIPPON UMAMI TOURISM 植生と文化をまるごと味わう 風土に還るうまみのデザイン

「うまみ」をキーワードに、47都道府県の郷土料理と、その文化を伝える活動から、食のロングライフデザインを考える展覧会です。→ NIPPON UMAMI TOURISM展 webページ