会 期 | 2024年7月 5日(金) |
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時 間 | 18:30~21:00 |
場 所 | 8/COURT(渋谷ヒカリエ8F) |
料 金 | ¥4,500(税込) ※海藻メニュー試食付き |
定 員 | 40名 |
事前申込 | 要 ●お申込み方法:Web/d47 MUSEUM店頭・お電話 ●お問い合わせ:03-6427-2301(d47 MUSEUM) ※お客様都合によるお申し込み後のキャンセルおよび返金はお受けしておりませんので、予めご了承ください。 |
海藻食文化の伝統とこれからを学び考える
d47 MUSEUMにて開催中の企画展「NIPPON UMAMI TOURISM」の関連企画として、大阪の昆布出汁文化を伝え繋ぐ活動をつづけているこんぶ土居の土居純一さんと、海藻の研究と栽培、新しい食べ方を提案する合同会社シーベジタブルの友廣裕一さん、料理開発担当/シェフ・石坂秀威さんをお招きして、日本の海藻食文化と海藻を育む海の環境を学ぶトークセッションと、多彩な海藻の魅力を味わう会を開催します。
【第一部】は土居さんと友廣さんによるトークセッション、【第二部】では石坂さんからシーベジタブルが提案する海藻の新しい食べ方を教えていただきます。海藻の持つ可能性や魅力について学び、未来に海藻食文化がつづくための取り組みを、ぜひ一緒に考えましょう。
当日は、会場にて「こんぶ土居」「シーベジタブル」商品の販売を行うPOPUPコーナーも設置予定です。ぜひご自宅でも海藻食を楽しんでください!
d47 MUSEUM「NIPPON UMAMI TOURISM」関連企画
d47 MUSEUM 第34回展覧会「NIPPON UMAMI TOURISM」は「うまみ」をキーワードに、47都道府県の郷土料理と、その保存会や農家などのつくり手、老舗の飲食店まで、食文化を伝える活動を合わせてご紹介することで、日本各地の食の風景を感じていただく展覧会です。そんな展覧会をさらに深く、さまざまな視点で紐解くイベントを開催いたします。
NIPPON UMAMI TOURISM TALKイベント一覧
○DAY1 6/15(土)「風土を伝えるメディアの役割とこれから」
○DAY2 7/5(金)「海藻食文化日本」
○DAY3 ※詳細は決まり次第公開します。どうぞお楽しみに。
○DAY4 9/8(日)「郷土料理を道具から考える」
DAY2プログラム
海藻食文化日本
2024/7/5(金)18:30~21:00
【第一部】トークセッション
大阪の昆布出汁文化を伝え繋ぐ活動をつづけているこんぶ土居の土居純一さんと、海藻の研究と栽培、新しい食べ方を提案する合同会社シーベジタブルの友廣裕一さんをお招きして、日本の多様な海藻食文化と海藻を育む海の環境を学ぶトークセッションを開催します。
ゲスト|土居純一(こんぶ土居・四代目店主)・友廣裕一(合同会社シーベジタブル・共同代表)
【第二部】海藻メニュー試食
シーベジタブルの料理開発担当/シェフ・石坂秀威さんをゲストに、シーベジタブルが提案する海藻の、新しい食べ方を簡単な試食とともに教えていただきます。d47食堂による、土居さんの昆布や海藻を使った郷土料理との食べ比べもお楽しみいただけます。
ゲスト|石坂秀威(合同会社シーベジタブル・料理開発担当/シェフ)
詳細・お申し込みはこちらから
登壇者プロフィール
土居純一(どい・じゅんいち)
こんぶ土居・四代目店主。1903年創業、大阪の空堀商店街に店を構える老舗昆布屋「こんぶ土居」の4代目。北海道に自ら赴き昆布の収穫を手伝うほか、漁師の後継者の育成や小学校での食育活動を行うなど、次世代に向けての取り組みも行う。昆布の製造、加工のほとんどを自社で行ってる。
HP こんぶ土居 www.konbudoi.jp
友廣裕一(ともひろ・ゆういち)
合同会社シーベジタブル・共同代表。2016年に共同代表の蜂谷潤と共に「合同会社シーベジタブル」を創業。現在は、多様な専門性を持った研究者たちに加え、ジャンルの異なる料理人たちも仲間に加わり、陸上及び海面で今まで流通してこなかった美味しい海藻の生産技術の確立から、新たな食べ方の開発/提案までを行っている。新たな海藻の食文化をつくることで、磯焼けが進むエリアに海藻を増やし、漁業者の仕事を生み、海の生態系を豊かに育んでいくべく活動している。
HP 合同会社シーベジタブル seaveges.com
石坂秀威(いしざか・しゅうい)
合同会社シーベジタブル・料理開発担当/シェフ。シドニー出身。オーストラリアの U30 の料理コンテストで優勝後、2018年東京にオープンしてからわずか1年で2つ星を獲得した『INUA』でスーシェフとして料理開発を担当。その後シーベジタブルと出会い、自らも海に潜りリサーチしているうちに、"食べる"という視点で海藻の魅力を引き出してみたいと思い、仲間に加わる。これまでに社内のテストキッチンで100種類以上の海藻と向き合い、料理業界でも知られていない海藻の食材としての可能性を発信している。昨年京都で実施された「noma Kyoto」にも料理開発段階から参画(シーベジタブルから出向)。
HP 合同会社シーベジタブル seaveges.com
相馬夕輝(NIPPON UMAMI TOURISM展キュレーター/D&DEPARTMENT・d47食堂 つづくをたべるディレクター)
1980年生まれ。D&DEPARTMENT OSAKA店長、ストア事業部門ディレクターを経て、飲食部門「つづくをたべる部」ディレクター。全国を取材し、その土地の食文化を活かしたメニュー開発や、イベント企画などを手がける。2016年より「渋谷のラジオ」内番組〈SHIBUYA d&RADIO〉パーソナリティー。
イベント企画趣旨
本展で紹介している昆布出汁文化は、大阪の「きつねうどん」を紹介しながら、その「つづく工夫」として、こんぶ土居さんの活動をご紹介しています。昆布で出汁をとる食文化は、日本の固有の文化であり、d47食堂でも開業時からずっと店の味の基本として、北海道の真昆布を使わせていただいています。北海道の昆布が北前船によって大阪に届き、大阪で昆布出汁文化が栄えた歴史のように、植生と人間の営みが折り重なり、日本の海藻食文化は息づいてきました。
また日本には、およそ1500種の海藻が沿岸に生息していると教えていただいたのは、合同会社シーベジタブルの友廣裕一さん。しかし、自然環境の変化による磯焼けの課題など、その漁獲高は衰退してきている現状があることも同時にうかがってきました。その多くは海水温の上昇に伴う食害が原因だという見解とともに、人間の営みにより自然の循環の姿が変容されてしまったことも原因となっているという現状にも気づかされてきました。
課題解決するには、さまざまな分野を超えた協力と理解が必要になりますが、縦割りした社会の中では、海藻漁師だけが抱える課題になってしまっていることも否定できません。直接的ではないにしろ、生活者がどういった海藻を選び、どういった生活を心がけるかも、少なからず遠因であると思います。まずはその現状を多くの方に知っていただき、そこから生産者の方々と足並みを揃えながら、次にどういったアクションをすることができるのかを一緒に考えてみる機会をつくってみたいと思っています。もちろん、海藻の持つ可能性や魅力についても、たっぷりと学びたいと思います。
本展で紹介している郷土料理が、その土地で米が取れないならば蕎麦や雑穀を育て、主食として補いながらさまざまな食文化を育んだように、その環境、その時代を、日本人は逞しく、それでいて生活の中に喜びを見出しながら、生きていく知恵を身につけてきた歴史があります。今こそ日本の歴史と知恵と創意工夫を総動員して、未来に海藻食文化がつづくための取り組みを、ぜひ一緒に考えましょう。
「NIPPON UMAMI TOURISM」 キュレーター 相馬夕輝(D&DEPARTMENT / d47食堂 つづくをたべるディレクター)
d47 MUSEUM 第34回展覧会|LONG LIFE DESIGN 3
NIPPON UMAMI TOURISM 植生と文化をまるごと味わう 風土に還るうまみのデザイン
「うまみ」をキーワードに、47都道府県の郷土料理と、その文化を伝える活動から、食のロングライフデザインを考える展覧会です。→ NIPPON UMAMI TOURISM展 webページ