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04/d47 MUSEUM

NIPPON UMAMI TOURISM TALK DAY4 郷土料理を道具から考えるd47 MUSEUM 第34回展覧会「NIPPON UMAMI TOURISM」関連企画

会 期 2024年9月 8日(日)
時 間 13:00〜14:00/16:00〜17:30
場 所 d47食堂(渋谷ヒカリエ 8F)
料 金 各回¥4,500(税込)
定 員 各回26名
事前申込 不要
●お申込み方法:Web/d47食堂店頭・お電話
●お問い合わせ:03-6427-2303(d47食堂)

※お客様都合によるお申し込み後のキャンセルおよび返金はお受けしておりませんので、予めご了承ください。
※小学生以下のお子さまのご参加も可能です。保護者同伴にてお申し込みください。お申し込みの際、備考欄にお子様の人数と年齢をご記入ください。

【当日の持ち物】
・エプロン
・手拭きタオル、ハンカチ、手拭いなど
※髪の長い方は、ヘアゴムやヘアクリップなどをお持ちください。
※調理器具や食材はこちらでご用意いたします。

郷土料理があって道具があり、道具があって郷土料理がある。

料理をつくるために欠かせない「道具」を主役に、料理家の樋口直哉さんとすし作家の岡田大介さんをお招きし、江戸時代からかたちを変えながら現代に伝わる郷土料理や、地域に受け継がれる郷土ずしにスポットを当てます。道具と郷土料理の関係を紐解きながら、実際にワークショップを通じて体感してみましょう。

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13:00~の回のテーマは、栃木県に伝わる郷土料理「しもつかれ」。歴史は古く江戸時代から続く料理で、そのかたち(レシピ)は時代の流れによって変化しながら現代に伝わっているというユニークな郷土料理。そして「鬼おろし」は、竹でできた荒い目でザクザクすりおろすことで大根の食感がほどよく残される「しもつかれ」づくりに欠かせない道具。料理家の樋口直哉さん曰く「江戸時代初期のしもつかれは今よりもっと美味しい」とのこと。あまり知られていない「しもつかれ」の歴史と魅力を教えていただきます。

16:00~の回のテーマは、おからをシャリに見立てた「おからずし」。西日本を中心に四国・瀬戸内周辺で多くみられる郷土ずしのひとつで、お米が貴重だった時代に、お米の代わりにおからを使ったのがきっかけといわれています。ハレの日の料理として伝承されている郷土ずしも、年々人が集まる習慣が減り、つくる機会も、つくれる人も少なくなってきています。日本全国の地域に受け継がれる郷土ずしを学び継承していこうと「郷土ずしプロジェクト」に取り組んでいる、すし作家の岡田大介さんから「おからずし」を通して、郷土ずしの魅力を教えていただきます。そして「手」こそがすしの道具という真髄を体験しましょう。

各回の詳細は、このwebページの下部に続きます。

 


 

d47 MUSEUM「NIPPON UMAMI TOURISM」関連企画

d47 MUSEUM 第34回展覧会「NIPPON UMAMI TOURISM」は「うまみ」をキーワードに、47都道府県の郷土料理と、その保存会や農家などのつくり手、老舗の飲食店まで、食文化を伝える活動を合わせてご紹介することで、日本各地の食の風景を感じていただく展覧会です。そんな展覧会をさらに深く、さまざまな視点で紐解くイベントを開催いたします。

NIPPON UMAMI TOURISM TALKイベント一覧

○DAY1 6/15(土)「風土を伝えるメディアの役割とこれから」

○DAY2 7/5(金)「海藻食文化日本」

○DAY3 ※詳細は決まり次第公開します。どうぞお楽しみに。

○DAY4 9/8(日)「郷土料理を道具から考える」

 


DAY4プログラム

 

料理家・樋口直哉さんに教わる

鬼おろしで、郷土料理「江戸時代のしもつかれ」をつくろう

2024/9/8(日)13:00~14:30

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栃木県に伝わる郷土料理「しもつかれ」をつくるワークショップ。江戸時代から続きながら、時代の流れによってかたち(レシピ)を変化させながら現代に伝わっているというユニークな郷土料理。「しもつかれ」づくりには欠かせない道具「鬼おろし」を使って、江戸時代初期の「しもつかれ」をつくります。料理家の樋口直哉さんから、あまり知られていない「しもつかれ」の歴史と魅力を楽しく教えていただきます。(※写真はイメージです)

ゲスト|樋口直哉(作家・料理家)

聞き手|岡田大介(すし作家)

詳細・お申し込みはこちらから

 

 

すし作家・岡田大介さんに教わる

すしは手がなによりの道具。郷土寿司「おからずし」をつくろう

2024/9/8(日)16:00~17:30

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西日本を中心に四国・瀬戸内周辺で多くみられる郷土ずしのひとつで、おからをシャリに見立てた「おからずし」をつくるワークショップ。すし作家の岡田大介さんから「おからずし」を通して、地域に受け継がれる郷土ずしの魅力を教えていただきます。そして「手」こそがすしの道具という真髄を体験しましょう。(※写真はイメージです)

ゲスト|岡田大介(すし作家)

聞き手|樋口直哉(作家・料理家)

詳細・お申し込みはこちらから

 

 


 

講師プロフィール

 

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樋口 直哉(ひぐち・なおや)

作家・料理家。1981年生まれ。服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞し、作家デビュー。作家として作品を発表する一方、全国の食品メーカー、生産現場の取材記事を執筆。料理家としても活動し、地域食材を活用したメニュー開発、漫画の監修なども手がける。 主な著書として小説『大人ドロップ』(2014年映画化)『スープの国のお姫様』、ノンフィクション『おいしいものには理由がある』、料理本『新しい料理の教科書』などがある。

note 樋口直哉(TravelingFoodLab.)

Instagram 樋口直哉 (@nao81519)

 

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岡田 大介(おかだ・だいすけ)

すし作家。1979年生まれ。すし職人歴27年(2024年現在)。これまでのすし職人としての経験や知識をいかし、生きものが食べものになるまでを突き詰めるために、釣り、素潜り、スキューバーダイビングをして、食材のホームグラウンドに入り込み、現在は「すし作家」として海、魚、すし、海藻にまつわる様々な活動をしている。長年、ブログやSNSで発信し続け、料理人の新しい働き方を、体を張って日々探し続ける2児の父。『やりたいことは、やってみる。』これが岡田大介の基本理念です。

HP 酢飯屋 www.sumeshiya.com

Instagram すし作家 岡田大介 (@okadadaisuke_sumeshiya)

 

 


 

イベント企画趣旨

日本の主食はなんと言っても米。日本各地で稲作が行われ、多くの品種改良が行われてきました。同時に、米とともに食べるおかずはもとより、米を使った郷土料理も各地に本当に多様に息づいています。米に麹菌を生やせば、味噌もでき、日本酒もでき、日本酒に酢酸菌がついて熟成が進むと酢ができ上がる。豊かに広がりつながる、米や大豆や麦による発酵調味料の世界。

滋賀の「ふなずし」は、酢という調味料が生まれる起源となったとされ、塩漬けしたニゴロブナに炊いた米を合わせて長期熟成発酵させることで乳酸発酵し、酸味を持った、なれずしが出来上がります。その酸味を活かした味わいをより簡易的に食すために、酢という調味料が生まれ、現在のすしが生まれていったとされています。酢が生まれたことで、より一層、各地に根付く郷土ずし文化に彩りが生まれました。

また、米ぬかはぬか漬けや、ぬか味噌炊きなどにも活用され、稲藁は本展でも紹介している、「つと豆腐」や、「あくまき」など、その風味や香りが活かされ、郷土料理をつくる調理道具として活用され、さらには屋根や土壁など、食べること以外にも、暮らしのそこかしこに無駄なく活用されてきました。日本人の暮らしの中で、食文化における調理道具の存在は、稲藁をはじめ、非常に重要な文化と言えます。

例えば、代表的な道具として、木桶によって多くの発酵調味料や漬物が各地に根付いてきました。発酵と木桶の関係は切っても切り離せません。郷土料理にとって、その道具があるからこそこの料理がある、という関係は多く、先に挙げた稲藁はもちろん、栃木の「しもつかれ」は、大根を鬼おろしによって非常に粗く削ることができることで、その味わいを活かすことができましたし、各地の押し寿司なども、押し型とは切っても切り離せない関係があります。中でも、手は、その最たる道具の一つとも言えます。

郷土料理があって道具があり、道具があって郷土料理がある。料理家の樋口直哉さん、そして、郷土ずしの魅力を伝えるすし作家の岡田大介さんに、道具と郷土料理の関係を伺いながら、実際にワークショップを通して体感していただく時間をつくれたらと思います。

「NIPPON UMAMI TOURISM」 キュレーター 相馬夕輝(D&DEPARTMENT / d47食堂 つづくをたべるディレクター)

EVENT

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d47 MUSEUM 第34回展覧会|LONG LIFE DESIGN 3

NIPPON UMAMI TOURISM 植生と文化をまるごと味わう 風土に還るうまみのデザイン

「うまみ」をキーワードに、47都道府県の郷土料理と、その文化を伝える活動から、食のロングライフデザインを考える展覧会です。→ NIPPON UMAMI TOURISM展 webページ