会 期 | 2024年11月29日(金) - 2025年3月16日(日) |
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時 間 | 12:00~20:00 (最終入館 19:30) |
場 所 | d47 MUSEUM(渋谷ヒカリエ8F) |
事前申込 | 不要 <年末年始の営業につきまして> 2024年12月31日(火)時短営業 12:00~18:00(最終入館17:30) 2025年1月1日(水)~1月2日(木)休館 2025年1月3日(金)より、通常営業 入館料|ドネーション形式(会場受付) 自由にご入館いただけます。お帰りの際に、みなさんのお気持ちをお寄せください。ご寄付いただいたお金は、D&DEPARTMENTのロングライフデザインの活動資金として大切に使わせていただきます。 主催:D&DEPARTMENT PROJECT 特別協賛:渋谷ヒカリエ Creative Space 8/ 三井化学株式会社 BePLAYER® & RePLAYER® ※ミュージアムの最終入館は19:30ですが、館内ショップは以降もご入店可能です。営業終了は20:00です。 ※イベント内容は予告なく変更になる場合もございます。最新情報はウェブサイトやSNSにてご確認ください。 お問い合わせ|03-6427-2301(d47 MUSEUM) D&DEPARTMENT webサイト「NIPPONの47 2025 CRAFT 47の意志にみるこれからのクラフト」 |
クラフトは意志
d47 MUSEUMの第35回企画展として「クラフト」をテーマに開催します。本館では2013年に「NIPPONの47人 2013 CRAFT」として、47都道府県を代表するクラフト作家を、各都道府県から1名ずつ紹介し、その後、サンパウロ、ロサンゼルスでの巡回展も実施するなど、日本各地の人の「手」から生まれるものづくりが注目されました。
そこから10年余り経ち、「クラフト」という言葉の使われ方が変化しています。工芸品としてのプロダクトのみならず、「クラフトビール」「クラフトコーラ」に代表されるような、小規模で独立的なものづくりに対してや、これまでの日本酒の条件に縛られない「クラフトサケ」など、食品業界の中でもポジティブな改革の姿勢を表す意味合いで、「クラフト」がさまざまなジャンルで使われています。また、印刷業界の既成概念にとらわれない活動を「クラフトプレス」と名づけ、そこに賛同する仲間づくりに取り組む事例など、「クラフト」という言葉は、「美術品」や「伝統工芸品」と区別するためのカテゴリーとしてだけではなく、そこに携わる人々の「意志」や「姿勢」を表す言葉として使われています。
その「意志」を持った一人一人の活動が、各地の個性あるものづくりが続くことに繋がり、豊かな地域文化が育まれていると考え、今回の展覧会を企画しました。まずは実際に手に取り、直感的に感じる「美しさ」「力強さ」に触れ、それぞれの「クラフト」が持つ「意志」から、47都道府県の個性を感じていただければと思います。
選定基準
本展の基準で選んだ「クラフト」から感じる「意志」に共感が集まることで、これからも長く続いてほしい、47都道府県の文化が残っていくことに繋がると考え、以下の5つの基準を基に選定しました。
1. 意志
ものづくりの現場に意志があり、その意志を共有できる規模感であること。
2. 革新
暮らしの変化を受け止め、進化していること。
既成概念にとらわれず、「こうあった方が良い」という革新的な視点を持っていること。
3. 良心
利益至上主義ではなく、ものづくりへの「良心」があること。
自然、環境、地域、人など、ものづくりに関わることが無理なく循環していること。
4. ゆらぎ
素材や環境からくる「ゆらぎ」を許容しながらも、クオリティの高い仕事であること。
量産品の中における「B品」のような、規格外品としての「ゆらぎ」ではないこと。
5. 地続き
その土地の素材、技術、文化と繋がりがあり、「地続き」であることを感じられること。
47都道府県の出展者に共通することは、地域や伝統を背負っていくという、肩肘を張った様子ではなく、自身の土地で、自身の表現をとことん探求する姿勢です。それぞれ、現在に至るまでの経緯も様々で、一度は出た地元に戻って家業を継いだり、技術訓練校に通ったことをきっかけにその土地に移住したり、幼少期の思い出や、海外滞在の経験、家族との日常、目にした風景など、一人一人が歩んできた、一つ一つの積み重ねが独自の表現をつくり出しています。
NIPPONの47 2025 CRAFT AUDIO GUIDANCE
いつでもどこでも 展覧会を声で楽しむ公式音声ガイダンス
47都道府県の出展者をゲストに迎えたご紹介回を始め、キュレーター黒江美穂(D&DEPARTMENTディレクター)による企画意図などのトークも収録。
展示会場でじっくり聴き込むもよし、移動中や作業中のお供にも。47都道府県の「ものづくりの意志」を音声でもお楽しみください。
エピソードはPodcastで配信中。
▶︎ガイダンスを聴く
出展者一覧
北海道|佐藤佳成(木工房ある)/青森|葛西彩子(CASAICO)・小野隆昌/岩手|田山貴紘 (kanakeno / タヤマスタジオ)/宮城|富張菜々子(工房とみはり)
秋田|松橋とし子・小林美穂・髙橋香澄(矢留彫金工房)/山形|伊東広(KOGUMA)/福島|平井岳・平井綾子/茨城|近藤桂(Keicondo)
栃木|久保田由貴/群馬|井上義浩(OLN / 井清織物)/埼玉|森田千晶/千葉|松本芳章(海のインテリアショップ MARINE YASUDA)
東京|井出洋輔(FYSKY)/神奈川|太田憲(OTA MOKKO)/新潟|藤井健(富貴堂)/富山|池田晴美
石川|桐本滉平/福井|雨田大輔(MEGANEROCK)/山梨|渡邊竜康(Watanabe Textile)/長野|土屋伸顕(garage 419)
岐阜|生嶋花/静岡|鷲巣恭一郎(お茶染め Washizu.)/愛知|丹羽拓也(丹羽ふとん店)/三重|松島康貴(縁舞 / 松島組紐店)
滋賀|中川周士(中川木工芸 比良工房)/京都|堤卓也(堤淺吉漆店)/大阪|辻野剛(fresco)/兵庫|小林新也(MUJUN / シーラカンス食堂)
奈良|菅野大門(A4)/和歌山|中西裕大朗(中西富一工房)/鳥取|佛坂香奈子(弓浜絣工房B)/島根|石川哲(金属立体造形工房クラフトキャリア)
岡山|森本仁/広島|藤井健太((terroir))/山口|渋谷英一(御台場窯)/徳島|渡邉健太(Watanabe's)
香川|松下龍平・松原恵美(てしま島苑)/愛媛|田中智之(わしき / 田中漆工房)/高知|濵田洋直(浜田兄弟和紙製作所)/福岡|筒井良太(筒井時正玩具花火製造所)
佐賀|中里健太(隆太窯)/長崎|吉永圭史(吉永製作所)/熊本|ムラカミキミ・タナカノリコ(itiiti)/大分|中村圭(Kei Nakamura)
宮崎|甲斐陽一郎(わら細工たくぼ)/鹿児島|城戸雄介(ONE KILN)/沖縄|嘉数義成(琉球藍研究所)
関連イベント
展覧会をさらに深く、さまざまな視点で紐解くトークショーと出展者による座談会を開催いたします。また、そのほかにも会期中は出展者によるワークショップやオーダー会などのイベントも予定しています。
イベント詳細は随時WEBやSNSでお知らせ → Facebook , Instagram
NIPPONの47 2025 CRAFT TALK SHOW【申込受付中】
日時 : 2025/1/19(日)11:30~19:00(11:00開場)
場所 : 8/COURT(渋谷ヒカリエ8F)
定員 : 各回50名(TALK1〜TALK5の全5プログラム)
登壇者 : 日野明子(スタジオ木瓜)、高木崇雄(工藝風向)、田山貴鉱(タヤマスタジオ)、鷲巣恭一郎(お茶染めWashizu.)、山川智嗣(コラレアルチザンジャパン)、堤卓也(堤浅吉漆店)、松永有理(三井化学株式会社 グリーンケミカル事業推進室)、「NIPPONの47 2025 CRAFT」出展者 ※順不同
▶︎詳細・お申し込みはこちらから
展覧会公式書籍
47都道府県の「意志」を持った一人一人の活動が、各地の個性あるものづくりや、豊かな地域文化につながると考え、47組の作品と作り手を紹介しています。
表紙の題字は1冊1冊、手作業でスタンプを押しています。総240ページのうち、192ページは袋とじです。ペーパーナイフなどで切り開きながらお読み下さい。
主な内容
・「クラフト」は意志 / 選定基準 / 47の「クラフト」から見えてくる課題と視点 黒江美穂(展覧会キュレーター)
・「領域としてのクラフト」から「動詞としてのクラフト」へ 大治将典(Oji & Design 代表・手工業デザイナー )
・「クラフト」という言葉の半世紀 日野明子(ひとり問屋 スタジオ木瓜)
・クラフト的なるもの 高木崇雄(工藝風向 店主)
価格|4,180円(税込)
12月20日(金)からd47 MUSEUMより順次発売。全国発売は2025年2月となります。
▶︎ネットショップからのご購入はこちらから
東京 FYSKY「革小物のオーダーイベント」次回、2025年1月開催予定!
レザーやデザインのディテールを自分好みに組み合わせて選んでいくパターンオーダー方式。定番の牛革や山羊革から、珍しいエキゾチックレザー(クロコダイル、リザード、パイソンなど)まで、様々な種類、カラーをご用意します。職人さんとゆっくりとお話しながら、お気に入りの一点をつくってみてください。
イベント詳細は随時SNSでお知らせします。
d47 MUSEUMにて2013年に開催した「NIPPONの47人 2013 CRAFT」展が、ブラジル・サンパウロにある「JAPAN HOUSE」にて2019年に巡回展を開催。2013年当時と変わらない47人でご出展いただき、当時からさらに進化した感性と、その土地の歴史風土を背景に持ちながら、自身の創造性と社会の需要のバランスを持つ作品から、「何を残し、何を変えるのか」という、ものづくりのヒントを感じていただく展覧会を企画しました。続きはこちらから。