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06/d47 SHOKUDO

三重に行ってきました 【岩戸の塩編】

 

夫婦岩.jpg

 

世界遺産の熊野古道を抜け、伊勢市にきました。

 

伊勢市は言わずと知れた、伊勢神宮があります。

夫婦岩でも有名な二見浦。

その神聖な地で岩戸の塩は作られていました。

 

 

まるで陶芸の登り窯を思わせる薪釜です。

 

塩窯.jpg

 

三段階に分けて塩を炊き上げています。

海水のみをひたすら炊き、1トンから採れる塩はわずか20kg。

 

「なんでこんな面倒な作り方をするのかと驚かれますが、

 一番、自然な作り方だと思ってます。」と、作り手の百木さん。

 

塩を作るきっかけは百木さんのお母様が病弱な息子さんのために、

家庭用として作ったことが始まりだそうです。

にがりを残したまま作り、味はもちろん、身体に良いことを前提に作られています。

 

海水は体液と同じ成分。

そして波は月の引力で起こり、満ち引きをします。

海水を汲むのは、満月と新月の大潮の時のみ。

今でこそ薬を飲んだりしてその影響は薄いかもしれませんが、

昔の人は月のリズムを感じ取っていたのでしょうね。

 

塩は生きて行くうえで無くてはならないもの。

命のみなもとのような味です。

 

(キッチン 加藤めぐみ)

 

 

次回、伊勢角屋麦酒さんのお醤油作りのお話です。