こんばんは、d47食堂の器係、山崎です。
本日、8/COURTで行われた、益子焼き作家の鈴木稔さんのワークショップに参加してきました。
稔さんの器と言えば、食堂では定食のお皿に、取り皿に、お湯のみに・・・と1年間毎日お世話になってきました。
そんな馴染みの深い器が、どのように作られるのか実際に体験してきました。
稔さんの器には益子で採れる原料が使われています。
益子は、土はもちろん、薪になる松や雑木、田んぼからは釉薬の原料となる藁など、
そこだけで焼き物の原料がそろう珍しい場所だそうです。
稔さんの器は型に土を入れて、それぞれのパーツを組み合わせて成形します。
石膏型を作る際には、ろくろでは出せない手に添う形が出るように、
手で粘土をたたきながら型作りをされています。
その稔さんのオリジナルの型を使ってのフリーカップ作りです。
まずは粘土を練って器作りがスタートです。
練っていると粘土に菊の花のように見える線が入ることから、この練りのことを"菊練り"と呼びます。
昔は「菊練り3年、ろくろ8年・・・」と言われていたそうです。
見ていても、そう簡単にはできそうにないのが伝わってきます。
そして型にはめるために粘土を板状にカットし、
それを型に添うようにしっかりはめこんでいきます。
でも、粘土を伸ばしてしまうと焼き上がりに影響してしまうので、慎重に慎重に・・・
余分な土を型の断面に添って落とし・・・を3パーツ。
底になる部分も型をとって、全てのパーツが完成。
パーツを組み合わせ、間の溝に粘土を埋め、
内側の表面をならし、最後に口元の丸みを整えます。
そしてついに型を外し、成形終了です。
今回はここまでです。
釉薬をかけてもらい、2ヶ月後に完成です。
型を使った器は、手間のかかる一つ一つの行程によって、
本当に「手」を感じる器の形になっていました。
稔さんの「型だからこそできること。」の言葉を、
是非食堂で、みさなんの手で感じてみて下さい。
(フロアスタッフ 山崎誌乃)