6月の新メニュー、益子定食ビルマ汁のご紹介です。
キッチンスタッフ加藤が、実際に益子で取材した
「益子の家庭の味」が定食になりました。
益子の味「ビルマ汁定食」
栃木県益子町は、寒暖の差や災害も殆どない穏やかな気候。小さな区画で様々な種類を育てる少量多種栽培が多い。その益子の夏野菜をふんだんに使って作るスープ「ビルマ汁」がある。益子に暮らす飯塚潤一さんが太平洋戦争で出征したビルマで食べた思いでのスープを再現し、家族や友人のために作っていたのが始まりで、今では暑い夏には欠かせない滋味深い益子のソウルフードとなった。また、「みそぴー」もそのひとつ。ピーナッツを味噌と柚子の風味で甘辛く味付けしたもので、給食でも当たり前の様に登場する。日本一の生産高を誇る栃木のかんぴょうも、卵とじや煮物など様々な料理がある。日本の民藝運動を支え、益子に移り住んだ、陶芸家の濱田庄司が食べ続けてきたものに、自家製のヨーグルトがある。ヨーロッパの旅先でヨーグルトが大好きになり、ブルガリア大使館で株分けしてもらったそう。日々の食卓にヨーグルトが上がり、40年以上たった今も尚、作り続けている。濱田家のロングライフな味のひとつだ。そこに栃木で採れたアカシアのハチミツを合わせる。豊かな自然と共にある、穏やかなものづくりの町、益子。自然の素朴で健やかな味を活かした食文化が続く。「民藝」が目指した世界と似た、素朴な民衆の生活に根ざした定食となった。
(キッチン 加藤めぐみ)