d47食堂の入口には、大きな暖簾がかけられています。
今は2代目、山口県の「岩川旗店」さんによるものです。
そして、今月中旬より、3代目となる暖簾がお目見えします。
今回は埼玉の「ポンピン堂」さんに、
“草木染め”の暖簾をお願いしました。
5月の終わりに、藍染めの行程を見学させて頂いたので、
その様子をご紹介します。
まずはクチナシで布を染めます。
お願いした色を出すという理由もあるのですが、
異なるの染料を用いることで、紫外線などによる退色に対し強くなるので、
下地としてクチナシを染めてもらいました。
クチナシはおせち料理の栗きんとんの色にも使われます。
とても鮮やかな山吹色です。
そして、クチナシに染まった布に、藍を重ねて染めていきます。
大人三人掛かりで、染まりむらがないように、
ゆっくり慎重に藍の染液に浸していきます。
一定の時間をおいて、今度は一気に引き上げて水の中へ。
染色は化学反応を利用して行います。
水中にある少ない酸素で緩やかに酸化させることで、色を変化させます。
そして、一度乾かし、色を定着させて、
また同じ行程を何度も繰り返し、藍を重ねて染めていきます。
今回は2回目までを見学させて頂いたのですが、
2回目の地点では、夏の山の緑のような力強い色でした。
どんな色で届くのか楽しみです。
可愛い娘さんを含めご家族3世代、
「草木染め、特に藍染めは、玄人でも難しい・・・」と言いながら、
草木が出す色を楽しみながら染めの作業されているのが、とても印象的でした。
間もなく、食堂の夏の顔として店頭にかけられます。
窓から夏の日差しをたっぷり浴びた、自然が生み出す色で、
この夏はみなさんをお出迎えいたします。
食堂にお越しの際は、衣替えした暖簾でも夏を感じて頂けると嬉しいです。
(フロアスタッフ 山崎誌乃)