9月上旬、神奈川・「たむそん自然農園」にお伺いしました。
食堂でお出ししている野菜の作り手さんからお話を伺いました。
d47食堂に欠かせない野菜。
みなさまにお出ししている野菜は千葉・ナチュラルハーモニーさんが送ってくれています。
ナチュラルハーモニーは自然栽培を中心とした野菜の販売をされています。それだけでなく、
食堂でスタッフに向けて勉強会を開いていただいたこともあります。
普段よく耳にする”有機栽培”や”無農薬栽培”、”自然栽培”のちがいについて、漠然としていた
私にとって、分かりやすく納得できるお話でした。ナチュラルハーモニーさんが届けてくれ
るのは野菜だけではありません。農家の方の声や野菜の魅力と一緒に毎日食堂にやってきます。
ナチュラルハーモニーさんとお伺いしたのは、神奈川「たむそん自然農園」の田村吾郎さん。
この日はあいにくの雨でしたが、笑顔で迎えてくれました。
まず農場を見て驚いたのは、どこに野菜があるのか!というほど草木が生い茂っていること。
これが田村さんの自然農法です。
自然農法とは、不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)、不施肥(肥料を与えない)、
無農薬(農薬を使用しない)を特徴とする農法です。草も木も大切な自然の一部なのです。
よく見るとオクラの苗がありました。初めて見る、オクラの花。花も食べられるそうです。
くちにすると、ほんのりとオクラの香りと噛んでいるとオクラ独特の粘りが出てきます。
オクラの花を食べたスタッフの驚きの表情!実際に土を踏み、においを嗅ぎ、食べてみると
新しい発見がたくさんあり、体感することは大切だと全員が感じた瞬間でした。
農園のまんなかに大きな木がひとつ、田村さんは”かぼちゃのなる木”と呼んでいます。
元々あった木に南瓜のツタを這わせているのです。まるで木に南瓜がなっているよう!
「こんな木があったらなんだか楽しいでしょ?」と田村さん。満面の笑顔で農園で育つ
野菜たちをひとつひとつ紹介してくれました。
農園の中には、枯れたフェンネルの苗がありました。聞けば、「虫たちが食べました。」
「あっちの苺はキジが食べました。」と、笑いながらおっしゃっていました。ひとが自然の
バランスを崩して大量に育てたり弱い野菜は虫や菌が繁殖して均衡を保とうとするそうです。
虫や病気の害は人にとっての害であり、自然環境の中では当然のこと。自然の摂理なのです。
田村さんは、この調和を壊さないように自然環境のなかで農業をしているのだと感じました。
なにより納得したのは「こうやって草が生えていると、大雨でも土が流れていかないんですよ」
とおっしゃっていたことです。ふと、山の土砂崩れを連想しました。森林伐採が進んだ山に
大雨が降ると土砂崩れが起きやすくなります。私たちが立っているこの地も山も同じ自然の
なかのことなんだと、当たり前のことに気付かされ、とても感慨深いものがありました。
最後に、たむそん自然農園の看板の前で記念撮影。ありがとうございました!
そして、最後に田村さんの自然農園で育った空芯菜をくださいました!
食堂に帰ってきて、料理長がバター炒めにしてくれました。実際に農園で土のにおいや
葉の触感を体験したからか、食べられることに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
「いただきます」という気持ちを大切にしたいと思います。
(d47食堂 秋田)
こちらは、d47の社員研修のなかで訪問させていただきました。
他にも、ワインやクラフトビール、織りメーカーなどに分かれ、生産者見学をさせていただいています。研修や見学の様子はこちらからご覧下さい。