8月下旬、石川県加賀市にある「丸八製茶場」を訪ねました。
d47でもファンの多いほうじ茶「献上加賀棒茶」の現場を感じてきました。
みなさんは棒茶ってどんなものか、ご存知でしょうか。
棒茶とは、ほうじ茶のひとつで、茶葉の茎の部分を焙じたお茶のことを言います。
食堂では、オープン当初から、丸八製茶場さんの「献上加賀棒茶」をご提供してきました。
ほうじ茶でありながらも香ばしすぎず、やさしい甘みのある、
思わずほっと緊張がとけてしまうお茶です。
今回は、10月24日に食堂で開催の「d school わかりやすいほうじ茶」に先駆けて、
石川県は加賀市にある、「丸八製茶場」さんにお伺いしました。
金沢駅から特急に乗って、約30分。最寄り駅の、加賀温泉駅です。
(石川県は、空が近くて驚きました!)
調べてみると、石川県と加賀茶の歴史は深く、さかのぼると江戸時代になるのだそう。
石川県で立ち寄った飲食店では、メニューに加賀棒茶の文字が多く見られました。
こちらが、丸八製茶場さん。
中では、工場の他にお茶の喫茶や販売も楽しめます。
(この日は茶房がお休みだったのですが、営業時にはガラス越しに工場見学もできるのだそう!)
こちらの工場では、あらかじめ加工された茶葉を焙じ、袋詰めする作業が行われています。
工場の中は、機械がお茶を焙じている熱気で、入って数分でじっとり汗をかいてしまうほど!
真夏には、室温が40度以上に上がるそうです。その環境の中で、人の手でお茶をブレンドすることもあるそうで、
想像しただけでさらに汗をかいてしまいそうでした。
いくら機械があるとは言え、室温や湿度、茶葉の状態に合わせて機械を調整するのは人の仕事です。
さらに、毎回できあがる度に試飲して味を確認していると聞いたときに、改めて人の手で作られているのだなぁ、
と感じました。
お茶の味を決めるのは、ベテランのスタッフのみなさんです。
こんな風にいつでもお茶が飲めるように、用意してあります。
ただ飲むだけではなく、前回製造した棒茶と見比べ、飲み比べして、
私たちが飲む加賀棒茶ができあがります。
しかもこの試飲、この気温とお茶の香りが立ちこめる工場内で行われるんです。
じっとり汗をかいてしまうほどの暑さのこの工場、自分だったら中でどのくらいの間
集中できるだろう?と思わず考えてしまいました。
今回、食堂で関わりの深い生産者さんの元にお伺いして、改めて、どれだけの熱意と愛情が
込められているかを感じてきました。
右から、丸八製茶場の丸谷社長と製造部の野邊さん。今回の工場見学でお世話になったおふたりです。
消費者の視点を興味深く聞いてくださり、どんどん新しいことに取り組む姿勢に、刺激を受けました!
そして、こちらのおふたりが、今月24日の勉強会で、棒茶ってなに?ということから、
ほうじ茶のおもしろさまでお話してくださいます。
先日行った打ち合わせでは、お客様に楽しんでいただくためにどんなことをしようか?と、
「できるなら私もお客さんとして参加したい!」と思ってしまうくらい、打ち合わせだけでも
わくわくしてしまうような時間を過ごしました。
(「実際に焙じてみないとわからないんです」と、野邊さんが出してくださるほうじ茶の、
それぞれがあまりにも違う個性を持っていたことも驚きでした!)
当日は、お茶とお菓子を味わいながらお話を聞いていただき、後半には実際にほうじ茶を
作っていただくこともできます。
ぜひ、お茶をもっと身近に感じに来てくださいね。
(d47食堂 永野 歩)