大阪は箕面市にある、「箕面ビール」の工場へ行ってきた。
たくさんの人に愛されるおいしいビールには、やっぱり、理由があった。
私は無類のビール好きだ。
「とりあえずビールで」はもちろんのこと、「ビール、おかわりで」というタイプ。
そんな私だが、正直にいうと、食堂に入ってビール担当になる前は、
“日本のクラフトビール”に対してさほど興味を持っていなかった。
よく飲んでいたビールも、コンビニなどで手に入る大手が出している缶ビール。
しかし、食堂にきてクラフトビールと出会ってからビールに対する価値観が変わり、
今ではすっかり、晩酌のお供に頂くようになった。
その価値観を変えたビールのひとつが、箕面ビールのピルスナーだった。
喉越し、切れ味があって、苦味もほのかに感じられる。
「飲みやすいのに、なんて深みの感じられるビールなんだろう」
という感銘を受け、ゴクゴクとあっという間に飲んでしまった。
今回はその箕面ビールさんの工場へお伺いした。
大阪は梅田から阪急電鉄に乗り込んで、箕面線に乗り換え、
「牧落」という大阪の北に位置するところに工場はある。
まず目に入ってきたのは、スタウトを持ったファンキーなおさるの絵と、
仕込みをしているおにいさんたち。
ビール工場といえば、温度調整を必要とするために、
室内にその設備を備えているブルワリーが多いが、
箕面ビールの工場は開放的。
冬は寒くて、夏は暑さが厳しい。
そのため、季節ごとに酵母を発酵させる温度を調整しながら仕込みを行っている。
さらに工場内に入って行くと、甘い香りが漂ってきた。
仕込みタンクを開けてもらうと、もわぁ〜と立込める湯気。
煮詰めたモルトが、甘い匂いの正体だった。
こちらが醸造リーダーの謙治さん。
仕込みをしている最中だったにも関わらず、ビール造りの一部始終を丁寧に教えてくださった。
瓶は1時間に1800本瓶詰めし、樽は50本仕込む。
仕込みは週に5回、朝は7:30ごろから仕込みをはじめ、
洗浄なども含めると丸1日かかるという。
この日は、柚子を使った限定ビールの仕込みも行われていた。
できたてのビールを樽からそのままコップに出して下さり、贅沢にも頂くことができた。
柚子の香りが爽やかで、何杯でも飲んでしまえそうだった。。
(直営店限定とのこと。皆さんにも是非飲んで頂きたい。)
季節限定ビールの発売も、全国のファンが楽しみにしていることのひとつ。
箕面の特産物である柚子や山椒を使ったり、
全国のフルーツを使ったビール作りにも取り組まれている。
新作は社長が主に提案され、これを作ってみよう、
となると思い切って制作に取り組まれるそう。
試作はしないのかと伺うと、
「やるとなったら思い切って作ります。失敗もあまりないですね。
やっぱり、社長の経験がすごいんですよ」という答えが返ってきた。
今年の6月で創業19年目を迎える箕面ビールの社長は、大下香緒里さん。
創業されたお父様がお亡くなりになり、その後を継がれた。
美人なのに、気さくでさばさばとしていらっしゃるので、
そのかっこよさについ見とれてしまう。
先日食堂にも来て頂き、